2008年10月17日

捨てられない物(ONKYO D-77XG)

今回の引越しで、片っ端から不用品を処分したのですが、その中でどうしても手放せなかったものが一つ...

20081017-1-1.jpg
ONKYOのスピーカー
「D-77XG」です。

1年以上、フロントのネットをはずしていなかったので、引越し前にはずしてユニットを確認してみたら、ウーハーのエッジ(ユニットの周りのゴム(?)の部分)がボロボロに朽ちてました。あまりの有様に「今回のごみ処理で一緒に...」と思ったのですが、どうしても手放せなくて、新居に持ち込み&メーカー修理にだしました。

20081017-1-2.jpg
ちなみに修理の明細...
新しいスピーカーが買えちゃいます。
(T_T)

20081017-1-3.jpg
修理したウーハーです。
口径は当時にしては控えめの28cm。

このスピーカーは、1989年製の製品です。20年昔の商品ですし、何より当時の値段で左右合計12万弱という低価格品。はっきりいって、これだけのお金をかけてまで修理する価値はないような気もしたりするわけですが...何せ私が始めてなけなしのお金をはたいて買ったスピーカー。自己満足の世界ではありますが、自分の中では納得していたり。

最近では、こんなスピーカー(30cm前後のウーハを搭載した3ウェイタイプ)はほとんど販売されていない(ONKYOだけが細々と売ってますが)ので、今回の修理を経て、後10年は戦...もとい、がんばってもらうことにします。
#で、次に駄目になったときには、QUADのESL何たら辺りを...(無理!)



==========

表に出すには長ったらしいし、わかりにくいので追記にて...


 この価格帯(1本6万前後)では、当時色々なメーカー(DIATONEやYAMAHAやVICTOR...etc.)から同様のものが発売されていましたが、その中であえてこれを選んだ理由は、以下のような特徴があったためです。

・唯一、スコーカーにドーム型のユニットを採用
  (この価格帯の他は、全部コーン型(ウーハーのような形)
・キャビネット内部に吸音材を一切使用していない。
  (後にも先にもこの世代の数機種だけ...ってことは駄目だったのかも?)
※詳細はこちらを参照:ONKYO スピーカーシステムD-77XGの仕様 オンキョー

20081017-1-4.jpg
上の小さいのがドーム型ツィーター。
で、下のがドーム型のスコーカー。
(ちなみに、材質はチタンです)

最後の最後まで対抗馬だったのは、DIATONEのDS-77Zというスピーカーですが、上記2点の特徴が決定打になりました。

ちなみに、D-77XGですが、(MP3で満足している)私の耳には「中高域の音がクリア」に感じます。時にピアノ曲だと、特定のディスクでは妙に音が響きすぎるところがあったりしますが、時々ハッとさせる音を出してみたりして...その他はおおむね満足してたりします。結局のところは原音に忠実というよりは「作られた音」なのかもしれませんが、少なくとも私の「好み」にピッタリはまったわけです。


 そんな具合で、安物とはいえお気に入りだったスピーカーですから、朽ちたエッジを見たときにはしばらく固まりました。あきらめきれずに引越し先に持ち込んでからもしばらく悩んでいたわけですが、そんなとき、中古屋であるスピーカーが目に入りました。

20081017-1-5.jpg
DIATONEのDS-77HRXです。

D-77XGを買うときの対抗馬だったDS-77Zの1つ前の世代のスピーカーです。値段的には修理するより安いですし、何せ当時どちらにしようか悩んだ相手の直系、ほぼ即決状態で「買っちゃいました」

で、家に持ち込んで鳴らしたのですが、出てきた音が、ちと私には会わずで...

・中高域の音がごちゃごちゃした感じ。
 (情報量は多そうなんだけど、きちんと音が分離していないというか...)
・(小音量だと)低音がスカスカ。
 (ボリューム上げればいいのだけど、アパート暮らしじゃ如何とも)

色々見てみると、経年劣化のせいか、ウーハーのエッジが硬くなってたりして、低音が出ないとかってのはこの辺りに理由があるようですが、そもそもの中高域の音に我慢ができず...結果としてD-77XGの修理に踏み切るきっかけになってしまいました。
(ただ、DS-77HRXも、ジャンルによってはいい感じの音が出てたりしたので、結構音楽を選ぶのかも)


 以上のような経緯で、前述のようにスピーカーの修理をしたわけですが、不満がないかといえばそんなわけではなく...

・中高域ユニットの前のフェルトをもっと丁寧に貼って欲しかった。
 (見事にシートが波打ってます。8万円もかかった修理の仕上げとはとても思えません)
・エッジの材質が変わってしまった。
 (エッジが変われば音も変わる。妙に低音の頭が鈍ったような気がする。)
・「このスピーカー、こんなに低音が出てたっけ?」

20081017-1-6.jpg
修理後のウーハーのエッジです。
(修理前はゴムっぽい物でしたが、スポンジっぽい物に変わっています)

見た目は我慢するとしても(値段考えると我慢できないけど)、特に3つめ。直前まで少し使っていたDS-77HRXとの差分で余計でもそう感じるのかもしれませんが、妙に低音がボコボコ出てきます。なんか、出すぎなぐらい(というか、高音が出てない様な気もしてみたり)。で、低音の出方が「ボワッ」としてて、しまりが無いという...

20081017-1-7.jpg
修理内容詳細はこんな感じでした。
っていうか、総点検したって書いているけど、
未解決の不具合もあったりするわけで(その件は、別途対応予定)

まぁ、修理の不満といっても、気づいていなかった「端子不具合」の修正や、(仕上げはともかく)依頼していなかった「キャビネット修正」をしてくれたのは感謝ですし、何より


20年前のスピーカーを修理してくれた

という点だけで、十分とも言えるわけですが。

(最低部品保有期間(8年)なんてとっくに終わってるわけで)


とりあえず、全ユニットのエッジが新品になっているので、なじむまでしばらく時間が必要でしょうし、引っ越して間もない状態で、スピーカーも適当に置いているだけですから、当分は様子見(エージング)&セッティング(位置・向き等)に明け暮れることになりそうです。


で、後は中古で買ったDS-77HRXをどうしたものかと。
(現在は玄関で、傷防止のためのダンボールの上に鎮座中)
posted by みや at 21:00| Comment(6) | TrackBack(0) | アイテム(色々)
この記事へのコメント
今晩わ。
同じものを持っていますわぁ。
この処、低音が出ないなぁ。。。って思っていました。
20年ぶりでしょうか、蓋を外すとウーハーにもの凄い埃です。「ウーハーのエッジ(ユニットの周りのゴム(?)の部分)」に、直径方向に亀裂があります。指で押すと、穴が開きますわ。

ウーハーだけでも、部品として入手できないものでしょうかね???
Posted by 正俊 at 2009年10月12日 23:16
こんばんはです。

ウーハー一体での部品というのは、さすがに扱いが無いのでしょうね。
それでも、「20年もたったスピーカーの修理をしてくれる」というのは非常にありがたかったですよ。

ウーハーのエッジの材質は変わってしまうとか色々書きましたが、さすがに穴あき状態よりははるかに良好ですし、ウーハーユニットだけを送っても、エッジの張替は対応してくれるそうなので、一度ONKYOのサービスセンターに連絡されてみてはどうでしょう。
#外し方とか、電話で教えてくれるそうですよ


ちなみに、中古で買ったDS-77HRXは、結局お役御免で旅立っていきました。
(^_^;
Posted by みや at 2009年10月13日 23:32
始めましてm(._.)m
私もONKYO愛好者です(o^∇^o)ノ

D-77RXを持っているのですが、やはりエッジがボロボロで・・・
先日ONKYOのサービスセンターにTELして修理可能かどうか確認したら19,800円×2本で可能との回答でした。浅草にサービスセンターがあるらしい・・・
ただし、ウーハーを自分で取り外し送ってくれ
との事(センドバック修理)
Webでエッジだけ売っているサイトを発見したので自分で張り替えてみようかとも考えてます(素人には無理かなぁ?!)。

若い時になけなしの金で買ったスピーカーなので粗大ごみになるのはあまりにも悲しいのでD-77RXの復活を試みようと思います。
では、では・・・(⌒∇⌒)ノ""
Posted by TOMO at 2010年01月11日 15:40
TOMOさん

こちらこそ、はじめまして。

私も「自力でエッジ修理」は頭の片隅に浮かんで、Web検索したりしましたが、結論は...

「不器用な自分には無理!」

ということで、専門家に任せちゃいました。

にしても、やはり若い時に無理して買ったものは妙に愛着がありますよね。かれこれ10回近く引っ越しを繰り返してますが、引っ越しのたびに悩みつつもD-77XGを持ち運んでます。

今はもっといいのがあるのかもしれませんが、どうしても執着してしまいますね。
Posted by みや at 2010年01月12日 01:40
 初めまして、こんにちは。私も1階居間でD-77XGを使っています。というか、アンプが壊れて今は休眠中です。エッジも裂け目が入っています。
 買った当初、システムコンポ(ミニコンポの標準サイズです)のスピーカーから交換したときには、大して違いがわかりませんでした。
 アンプをSU-V7('80年、64,800円)→AU-α607KX('92年、89,000円)→M-7i('98年、350,000円、これは中古で約半額で入手)とグレードアップしましたが、今ひとつです。ふつうアンプがよくなると、目一杯鳴っている感じがするんですが、情報量が少ない感じです。ハズレを買ったかな?
 2階寝室ではSB-M300('98年、73,500円、これは中古で約2万円で入手)を使っていますが、低音が出すぎる(2ウーハー2パッシブラジエーターが悪い方向に働いた?)点を除いては、SB-M300の方が上のように感じます。
 スピーカーの形としては30cm3ウェイが好きなので、1本15万円〜20万円クラスのスピーカーがほしいのですが、山陰の片田舎では中古がなかなか出てきません。
 D-77XGは形は好きなので、エッジなど修理して使うかどうか悩んでいたところ、貴方のブログを見て大変参考になりました。
 おかげさまで今のところ、「修理して使う」方向に気持ちが傾いています。元はそんなに悪いスピーカーと思えないので、もう一度チャンスを与えたいと思っています。
Posted by ウソも方便 at 2011年09月13日 23:45
こちらこそはじめまして。 みや です。
(お名前欄は、ペンネームだけで大丈夫ですよ)

ステレオのキャラクターの多くを決めるのはスピーカーですので、アンプで大きな変化は出ないかもしれないですね。
また、この記事で書いているように、情報量という意味ではD-77XGはDIATONE等に比べると多少落ちるのかもしれません。
って、私は1年以上メインで使ったスピーカーが、Aurex SS-L50S,ONKYO D-77XG(現用),DIATONE DS-1000ZA(現用)の3台だけ(多くのスピーカーを聞いていない)なので、あまり評論的なことは言えないのですが・・・(汗)

ただ、「ステレオのシステムの質が上がると、音が静かに鳴るようになる(余分な音が減る?)」という言葉を、ずいぶん昔の雑誌等で良く見かけました。私自身もこの言葉、実感として感じるところがあります。
情報量だけでなく音の質(例えば「人の声」とか、わかりにくい(?)表現でいうと「見通しの良さ」とか)に着目して聴かれたら、また印象が違うかもしれません。
(すでに、質の面でも思うところがあるということであれば、余計なことを書いてしまい申し訳ありません)

いずれにせよ、私もD-77XGは素性の良いスピーカーだと思いますし、30cm級ウーハー+ドームスコーカーのブックシェルフタイプというのは、今のご時世貴重な存在です。
ぜひ、修理してかわいがってあげてください。
Posted by みや at 2011年09月14日 01:17
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